映画鑑賞『花芯』DVD
瀬戸内寂聴原作。発表登場は文壇から批判が相次いだ作品。安藤尋監督が映画化。
戦後、女性が生きていく中、社会的な位置や、男性から見た女性像に対して、主人公の園子(村川絵梨)が、自分の恋、性愛について自由に、思うがままに、生きる様を描く。
園子の夫(林遣都)は、自分たちは純愛をしている、愛が深まっている、と感じている、感じたい。
しかし、京都への転勤を機に園子の感情に変化が現れる。
夫の上司である越智(安藤政信)に惹かれ、恋をする。そして、園子たち夫婦の関係は次第に壊れていく。
ただ、園子はその後、越智への思いに変化が生じている。
原作小説がある為か、印象的なセリフが多かった。
・君という女は身体中のホックが外れているようだ
・相手が誰であれ、結局子宮は、恥じらいのうめき声を上げるのよ
・愛、そんなものアナタにもないわ
・愛がないなら金を払わないとな
・私が焼かれた後、白いか細い骨のあとに、私の子宮だけが焼け残るんじゃないかしら
テーマ曲は、エリックサティのジムノペディ。
アコーディオンの音が、和服と共鳴し、園子(村川絵梨)の艶めかしさを効果的に演出している。