映画鑑賞『ラ・ラ・ランド』
超話題作。アカデミー賞最多ノミネート、6冠達成。ということで、平日メンズデイの18時50分の回にて鑑賞。平日の夜ということもあり、観客はほどほど。50人以上くらいかな。女性客が多かった。また、年齢層も高め。カップル、夫婦が多かった。
正直、もと簡単に楽しめると思っていた。何も考えず、何も知識なく楽しめるのかと思っていた。みんなの評価が高くて、期待値が上がり過ぎてしまったのかと。
だって、、アカデミー賞の授賞作って、特に映画に詳しくなくても楽しめるでしょ、と思っていた。
まずは、オープニングでテンションが上がる。予告編の印象的なシーンはオープニングだったのか、、と良い意味でやられた感じ。
ミュージカルなんてほとんど観たことないし、ミュージカル映画だって、数えほどしか鑑賞したことない。「バーレスク」「NINE」「シカゴ」くらいかな。
鑑賞中、なんかしっくりこない。入れ込もうとすると、歌や踊りが入ってしまって、、ミュージカル映画の見方がわからない。
とはいえ、衣装や美術、音楽は最高にいい!ライアン・ゴスリンは、吹き替え無しでピアノを弾いているし(3ヶ月間、1日4時間練習したそうだ。)。エマ・ストーンを含め、歌が上手い。ミュージカル映画を見るたびに、なんで俳優なのにこんなに歌が上手いのか…と思ってしまう。
ストーリーとしては、主人公の2人が自分の夢に向かって、互いに切磋琢磨し、時に道に迷い、互いを励ましながらお互いの夢に向かって歩んで行く、というもの。単純なストーリーで、理解するのは難しくないし、衣装、美術、音楽も良い。ただ。感情が映画に入り込めていなかったし、それはミュージカル映画の見方が分からないということかもしれない。
巷で話題なほど、絶賛できなかった。
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映画鑑賞『ネオン・デーモン』
土曜日の18時50分からの回で鑑賞。
観客は少なめ、20人弱ぐらい。
一言で言うと、狂ってる。
マジで狂っているし、怖いし、エロティシズム、が随所に感じられる。
オープニングから、物語が始まる前がこんなに長いのかと思いながらも、めっちゃくちゃスタイリッシュな始まり。
田舎から出てきた主人公、ジェシーが、ファッション業界で、周りから美の象徴であるように扱われ出し、嫉妬と羨望、それに伴う心の変化が、音楽と映像を織り交ぜながら表現されていく。
監督は、「ある朝目覚めた時、横に眠る妻の美しさにジェラシーを感じた」ことから「美しさ」についての映画を撮ろうと思ったという。
自分の妻へのジェラシー、という言葉から、登場人物達の心の葛藤が少し分かった気がした。
そもそも、「美しさ」について、自分の妻にジェラシーを感じる男性がそれほどいるのか疑問であるが、その辺りから、もうニコラスウィディングレフン監督なんだろう。
「美」についての執拗なまでもの追求。
「美しさがすべてではない、美しさこそが唯一のものだ」
この言葉通り、登場人物達は、「美」を追求していく。
なんといっても、音楽と映像が、観る者の心をかき混ぜる効果をいっそう高めている。電子音とネオンと暗闇。
観終わった後に、パンフレットを読んで、評論家の滝本誠氏のレビューに酔った。
今まで知らなかった。このレビューすごいな。ぜひ、パンフレット買って読んだほうが良い。
映画鑑賞『14の夜』
平日、18時30分からの回で鑑賞。観客は5人ほど、「百円の恋」で日本アカデミー賞脚本賞をとった、足立紳の初監督作品。なので、もう少し観客がいてもいいのかなと思ったが、ミニシアター上映作品はこのぐらいなのか。
中学生たちの、下ネタ興味深々な感じと、自分たちの立ち位置に迷う様が良く描かれている。馬鹿なる中学生たちが必死に動きまわる。もちろん、空回りしまくりだし、カッコ悪いし。
今まで自分たちの方が上だと思っていた、クラスの「冴えない」映画好きのグループが急に賞を獲ったことにことよって、輝いて見える。自分たちは不良グループでもないし、何者でもないたことに焦りを感じる。
この時期の性に対する興味が、自分とは何か?という問い、焦り、などの葛藤が、主人公を、ある行動に走らせる。
自分の行動が、何でもない、いつもの夜が、特別な夜になった。しかし、家に帰ると相変わらずの日常が続いている。
ダサい親父が、言った言葉、
「お前がカッコ悪いのは、俺のせいじゃない。お前の責任だ」
尾崎豊の『15の夜』はもともと『14の夜』という題名だったそうだ。パンフレットより。
映画鑑賞『牝猫たち』
ロマンポルノリブートプロジェクトの作品。前回、上映機材故障で『風に濡れた女』が鑑賞できなかったので、違う作品だが、レベンジの意味を込めて平日19時の回で鑑賞。
観客は30人ほど、そのうち3分の1は女性客が入っていたことに結構驚いた。女性は1000円ということもあって。女性客を呼び込むような企画でもあることは理解していたが、ロマンポルノを、1人で見に来る女性が結構いることに良い意味で驚き。
映画は、風俗嬢の女性3人が描かれており、池袋の街の光(ネオンと)喧騒が、車内から撮られた映像と、手持ちカメラで主人公たちが歩く姿を撮っていたことが印象的。3人のキャラ設定は、主婦、ホームレス、子持ち、という設定。それぞれ、客に対して、嫌悪感を抱いてはいるが、それぞれの出会いで、少しだけ変化が起こる。
主演の女優たちは、ずば抜けて綺麗という訳でもなく、スタイルが抜群に良い訳でもなく(敢えてそのように撮っているのかも)、リアリティを感じられる。
ただ、性愛を扱うのなら、苦しいほどの相手への思いが見たい。例えば、『私の男』『さよなら渓谷』のように、どうしようもない相手への思いがこちらに切なく伝わってくる作品が好き。
そもそも元祖のロマンポルノを見ていないので、ロマンポルノってそういうものではない!といわれればそれまでだが、私自身まだロマンポルノって何なんだろう?という状態。他の作品も見てみようと思う。
映画鑑賞『マリアンヌ』
もともと、ロマンポルノ リブートプロジェクト作品を、見に行こうと思って、映画館に行ったら、映写機の故障で上映が中止になっていた。。残念、、
もう、何か映画見たかったので、時間の都合があったのがこの作品だった。
戦争に翻弄された、男女の物語。
スパイとして生きる2人が愛し合い、結婚するが、結果として国家や戦争が2人の関係に影響を与えるという物語。
戦争映画というジャンルで言えば、まだ『この世界の片隅に』のパンチが凄すぎて、リアリティがあり過ぎて、、この作品も実話が元になっているとのことをどこかで見たが、、何処か自分とは違う世界の話だし、スパイという日常ではあまり馴染みのない設定だし、という風に思ってしまった。
そもそも、映画のジャンルが違うと言われれば、その通りだし。美術や衣装は見事だし、映像としてのゴージャスさや、俳優陣の美しさは、これぞハリウッド映画という素晴らしい出来。
ただ、第二次大戦中のヨーロッパ戦況の知識がなく、物語の前提をすぐに掴みきれなかった。ドイツ、フランス、モロッコ、カサブランカ、カナダ、所々で ??となってしまう箇所があった。
キネマ旬報No1740の映画•書評欄で載っていた言葉を思い出し、そうだよねと納得。
『篠田正浩 映画講義』を映画評論家の黒田邦夫氏が評した文章で、本文からの引用。
「映画を学ぶことは、映画以外ものから学ぶことなんです。映画を作るためには映画を外から見る視点が必要になる。それは、文学、音楽であり、美術、歴史学、社会学でもある。映画の中に映画があるのではない、映画の外に映画があるということなんです。」
まさにこの言葉通り。
余談ですが、ブラッドピットとナチス(特にハーケンクロイツのマーク)が出てくると、『イングロリアスバスターズ』が思い出されるのは私だけでしょうか?
映画『アイアムアヒーロー』DVD鑑賞
転機となる、恋人のゾンビ化。それを郵便受けの隙間から見るという素晴らしい演出。
もう、そこから一気に、平穏な日常が音を立てて崩れ、物語が、急に動き出す。
外はまさに地獄絵図。助けを求めて行き着いた安心できると思った場所も、人間社会の縮図。
ゾンビの描き方が素晴らしいと思った。
ショッピングモールの屋上から、ゾンビを説明するシーンなど、ゾンビは過去記憶に生きているとい設定。それぞれの生い立ち人間沿ったゾンビになっているし、所々笑える箇所もあり、ゾンビ映画ってそれほど好んで見ることなかったが、こういう風に見るのかとわかった気がした。
冴えない男が、最後に立ち上がる。最後の一振りに涙が出てきた。
ただ、ショッピングモールを出ても街中にゾンビがまだいるのではというのが疑問が残った。それは続編ということなのだろうか。
猟銃の音とゾンビの頭が吹き飛ぶ音が爽快!!